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回転円板式排水処理
回転円板式排水処理は、下図のように、断面が半円状の縦長の水槽に連続的に排水を流し、単一の軸に装着された多数の円板状の回転接触体を、その面 積の4割程度が排水に漬かった状態で、ゆっくりと回転させるものです。そうしますと、回転接触体の各部分は、排水中と空気中を交互に出入りすることにな り、その表面に自然と微生物膜が形成されます。その微生物が、空気中から酸素をとり入れつつ、排水中の汚濁物質を吸収・分解し、排水を浄化します。
この回転円板式排水処理は、通常の好気性処理である活性汚泥法と比べて、運転管理が容易である、電気の消費が少ない(活性汚泥法の約60%)、余 剰汚泥の発生が少ない(活性汚泥法の1/2以下)、負荷の変動に耐える等の特徴があります。その一方で、処理水質の要求が高い場合には不適、大規模装置で は経済性が落ちるなどの欠点もあります。
当社では、回転円板では日本のトップメーカーであるセキスイエンバイロメント社(現在の積水アクアシステム社)と協力して、下の写真のような廃プ ラスチック製の新しい回転円板(商品名「エスローテ」)を開発しました。立体格子状の回転接触体を用いた画期的なもので、従来型の円板と比べて、実に 3〜4倍ほども高い処理効率が得られます。現在、この立体格子状回転円板はインドネシアでの現地生産も可能になっており、日本およびインドネシアでその利 用が進んでいます。